ハウスクリーニング山代には休みが無い


「皆の者、何を言うか!1番は秋田県であろう!?山代くんもそう思わんかね!?」

何故今教室に入って来たばかりの俺に聞いてきたガンダムオタク②長沼(ながぬま)。

「山代くんはチワワよね!?」

「山代はコーギーだよな!?」

ったく…愛犬馬鹿な奴らだぜ。俺がこんなどうでも良い話題に…

「うずのズーズーがいづばんめんこいに決まってっぺっこのほんでなすどもがっ!!」

当然乗った。

「えっ、山代くん今なんて!?」

そんで当然皆に宮城弁が通じず朝っぱらから大恥をかいた。

朝からしくじった!

たまらず一階の渡り廊下まで逃げて来たら「風ちゃん大変だ!」と茂みの中から爽太が現れた。

「はいはい、毎日大変だな爽太。たまに休んだらどうだ?」

「ひと美ちゃん家の愛犬がわんわん窃盗団に攫われたんだ!ポストに犯人達から“A・A・A”って書かれたメッセージカードが残されてた!意味は“貴方の愛犬はあたい達が頂いた!”」

とりぷるえーみたいに書くな、紛らわしいったらねぇ。

「出来ないくせにひと美ちゃんに俺が助けるよとかカッコつけて言っちゃったんだよ!山代さん助けて下さいだぁ〜!!」

「泣きながら抱きついてきたって断る…」

「“シーズー”が攫われたんだよ!“シーズー”が!」

「なに、“シーズー”!?」

そんなの助けないわけにはいかないべや!!

「爽太」

「はい!」

「貸し1な」俺は左の掌を右手の拳でパァンと叩いた。