ハウスクリーニング山代には休みが無い

  ガリガリガリガリッ!ガリガリガリガリッ!!

「また始まったど…」

真夜中11時過ぎ、茶の間で親父の疲れ切った声で呟いた。

ドスンッ!ボフンッ!

毛布がかけられたゲージの向こうで目覚めたちびっ子怪獣がプーさんのクッションベットをひっくり返し始めた。

大暴れしてるのは裸の大将ならぬ我が家のもこさんだ。

2026年1月9日生まれでまだ1歳にならないパピーは全く吠えない代わりに甘噛みと遊ぶの大好きな超お転婆。

いつも飯をくれる親父やトイレトレーから毎回ケツがはみ出てうんこが畳の上に落ちそうになったのを掌に広げたティッシュで素早くキャッチしてやってる俺へありがとうの気持ちを歯形で返してくる悪女。

日に日に生傷が増えていく俺と親父はもこに泣かされてばっかだが、ぬいぐるみみたいなもこもこした歩き方や上目遣いや寝顔を見てると痛みより可愛さが勝って気持ちがふにゃっと緩んでしまいついまぁ良いかと許してしまう。

そこが飼い主の良くない所である事は分かっているのだがどうする事も出来ない。犬好きをダメにする犬、それがシーズーである。

「つうか鼻ぺちゃに弱ぇだけかもしんねぇな…」

「イビキもめんこいよな」と親父が頷いた。


            おまけ番外編・おわり。

【わんわん出版社・Washa(わしゃ)より今回の山代家スクープ!】