「風ちゃん急げ!次、3組と合同授業だよ!音楽室行かなきゃ!」
「山代くんレッツゴー!」
「レッツゴーって、だからおめでとうってなんの事だよ!?」
走って教室を飛び出して行く2人を おーい! と声をかけながら追いかけたが2人は何も教えてくれなかった。
……ーーー音楽室に着くと先生はまだ来ていなくて、代わりに1番前の席でうちの2組男子達と3組の男子達が漢気じゃんけん大会をおっ開いていた。
「何してん?」
廊下側の1番後ろの席に座っていた爽太の隣に座ると「あの席、白鳥さんの教科書置いてあんの。多分白鳥さんが座る席なんだと思う。誰が隣の席に座るか勝負してんだって」と爽太は説明した。
成程、フィンガー5の学園天国状態ってわけか。運命の女神様が誰に微笑むか見ものだな。
興味無さそうに筆箱に付けてるガンダムのキーホルダーを触ってる爽太の隣で勝負の様子を高みから見物してたら「お隣失礼します」と誰かが俺の隣に座ってきた。
「はい?」と振り返ると黒髪のルー・ルカが居た。
誰だこいつ?
見知らぬ相手に首を傾げてると前の方に座ってた小松さんが口パクで「山代くん、白鳥さんよ!」と言ってきた。
なんだと!?じゃあこいつが今朝俺が見つめ合ってた相手ってわけか!?マジで記憶に無ぇ…!!
漢気じゃんけんしていた男子達の妬ましそうな視線が一気に俺を集中攻撃してくるのに気付いた。
直接痛めつけられたわけじゃないのに心が悲鳴をあげ始める。運命の女神、何故俺に微笑んだ?俺は漢気じゃんけん大会に参加してなかっただろうが、どこ見てたんだバーローが。



