偽王子さまの君と、今宵も共に。






誠夜さんに名前を呼ばれ、わたしはきょとんと首を傾げる。

──と、ぎゅっと手を握られた。
へっ……!?

「人多いし、迷子になんないよーに」

「いいでしょ? 別に」と微笑まれ、自然と恋人繋ぎしてくる誠夜さん。
い、いやいや、よくないですよっ……!?

「は、放してくださいっ……! 誰かに見られたら恋人だと勘違いされますよ!」

「もう学校のやつらにはされてるし、よくない?」

んぐっ……そ、それはそうですけどっ……!
でも、落ち着かない……。