気団コンプレックス!

「ところでお母さん、今日は何時に帰って来るの?」

「今日?」

うちは共働きで、両親どちらも優秀だとおばあちゃんたちから聞いている。
その二人の子どもが私というのは本当に謎だけど。

「うーん、今日はちょっと遅いかも。夕飯前には帰って来るから安心して。」

「僕はその1時間後くらいかな。」

...なるほど。
二人とも今日の昼間はいないらしい。

ということは...


「ありがとう!あ、今日は二階で食べるね!」

「え?別にいいけど、汚さないでよー。」

「わかってるよー」

そうして、食パン五枚をお皿に置いて、ジャムもいっしょにお盆に載せる。
ついでにココアも二杯持っていこう。

そして準備が整った後、何事もなかったようにリビングから出ていこうとすると、


「ちょっと待って...ふうか。それ、全部食べるの?」

お父さんに呼び止められる。


――やっぱり無理だよ!!

私、ただでさえ朝はあんまり食べないのに、食パン五枚に、プラスしてココア二杯は無理だよ!

「きょ、今日は早起きしたから、ゆっくり食べれるかなーって思って...。」

く、苦しすぎる言い訳...。
お父さん、お願い!これ以上追求しないで!


「そ、そっか。落とさないように気をつけてね。」

想いが通じたのか、お父さんはそれ以上きいてこなかった。
その代わりお母さんは怪訝な顔を最後までしていたけど。

「う、うん。任せて...。」

お父さん、嘘ついてごめんっ...!!