「お前が犯人を、自らの手で捕らえろ」
「……!」
その言葉に、室内に緊張が走る。
「汚名返上は、自分の手でやるしかない。──違うか?」
それは、叶兎くんの覚悟を試すような目だった。
同時に、「お前ならできる」と、彼の力を信じている目でもあった。
叶兎くんは数秒の間、何も言わずに沈黙していた。
その横顔からは、激しい葛藤と、それ以上に静かに燃え上がる闘志が伝わってくる。
「…………やります」
その力強い言葉を聞いて、麗音は満足げに口元をわずかに緩めた。
「よし」
「でも、ちょっと待って。体のほうは大丈夫なの?今の叶兎は、お世辞にも動ける状態じゃないでしょ」
「3日も待てない。」
時雨くんが慌てて声を荒げる。
春流くんだって、さっき「3日間は大人しくしてろ」と言ったばかりだ。
でも、遮るように即答したその声には、目覚めたときのような弱々しさは微塵も残っていなかった。


