僕らが紡ぐ、不可思議な話。

 んぐ、と湊は言葉を飲み込む。
 確かに正論だ。寧ろ前、女性のそういう視線が苦手だとさえ言っていてたので、本人にとっても良いことなのかもしれない。
(でも……いくらなんでも、呪われたままなんて……)
 反論したい。けれど、反論の余地もない。
 黙ってしまった湊に、伊吹は満足そうに頷いた。
「だから、別にいい。この話は終わりに──」
「はいはーい、ちょっといい〜? その呪い、異性だけで留まるのかな?」
 人気のある方へ移動しようとした伊吹が風真の言葉に立ち止まる。風真は、わざとらしくこてんと首を傾げた。
「確かに今は異性だけだけど、これから同性も同じ現象になるかもしれないでしょ? どんな呪いか分からない分、可能性はあるよね?」
(呪いの対象が広がる、ってこと……?)
 にこっと笑いながら、風真はその顔に似合わない辛辣な言葉を口にした。
「ってことはさ、湊くんや、俺──はまあ自分で自分の身で守るからだいじょぶだけど。湊くんに、被害が出るかもよ?」
「ぼ、僕、ですか?」
(まぁ、可能性は全然ある、か)