僕らが紡ぐ、不可思議な話。

「あんま心配すんな」となだめられ、本人がそういうなら……と湊は口を閉じる。その様子を、風真は何故か真顔でじーっと見つめていた。けど、すぐにぱっと笑顔になる。
「そんなことがあったんだ。大変だったね」
「風も吹いてなかったし、固定が甘かったんですかね……」
 まあ怪我人が出なかったんなら良かったじゃないかと、一旦この話は流れた。それからは、風真が伊吹の幼い頃の話をしたりと(伊吹は全力で嫌がってた)、楽しい時間が流れて行った。
「ごちそうさまでした」
 焼きそばを食べ終わり、焼きそばの容器を閉じる。と、
「あー! みーくんといぶきっちだ〜!」
 元気な、聞き覚えのありすぎる声が聞こえてきた。
 その人流で言う“みーくん”と“いぶきっち”は、その声&言葉で誰だかわかる。
「吉岡部長」
 声のした方向を見ると、やっぱり。
 人混みの中から、大袈裟な程に大きく手を振ってる吉岡。と、後ろにいるのは黒井と三宅だろうか。