僕らが紡ぐ、不可思議な話。

 ガララッ
「なんでここに居るバカ兄貴……!」
 教室から、伊吹が出てきた。
 そして何故か、伊吹は異国から来た王子みたいな格好だ。これもカフェのサービス的な物だろうか。伊吹と風真、イケメンが二人揃って周辺の女性がざわめく。
「やほ〜、来ちゃった☆」
「来ちゃった☆……じゃねぇよ!」
「その格好、文化祭だから? いいねぇ青春だねぇ、似合ってるよ伊吹」
「殺す」
 風真は「わあ怖ーい」と全く反省してないご様子。伊吹の怒りのオーラがどんどん強くなっていくのが分かって、湊は慌てて二人の間に入る。
「周りの人、混乱しちゃってるから……! ストップ!」
 すると、湊の姿に今気づいたと言うように伊吹が目を瞬いた。少し怒りのオーラが和らいで、ほっと息をつく。
「湊。……お前も共犯か」
「う、うん。ごめんね。お昼ご飯一緒に食べようって誘いに来たんだけど、無理そう?」
「……そもそも一時間だけって約束だったから。抜けてくる」
 一瞬クラス──店内に入ったあと、許可を貰ったのか帰ってきた。