僕らが紡ぐ、不可思議な話。

 そのおかげで、超気まずい空気は何とか和んだ。やっぱり持つべきものは友である、と変なシーンで感動していると。
「オレ、タカハシアユム! ヨロシク!」
「は?」
「ひぇっ……、シツレイシマシタ!」
「え、高橋くん!?」
 一瞬ぎゅっと伊吹の手を握ってから、とてつもない速さで退散して行った高橋。女子生徒と湊を置いて。
 彼なりに助け舟を出そうとしてくれたみたいだが、あれで限界なようだ。教室ではめちゃくちゃ伊吹のことを避けていたから、まあ、頑張った方……なのだろうか。
 そう思うと、伊吹相当怖がられてるんだなと笑いが零れてしまった。
「ふ……あははっ」
「なんだあいつ……」
「ふふっ、悪い子ではないよ。ただ、伊吹が少し怖いみたいだけど」
「ふぅん?」
 そこで傷ついた顔も、不思議そうな顔をしないのが伊吹らしい。きっと自分がそういう存在であると、理解しているのだろう。
「……僕は怖くないからね?」
「あ゛?」
「スミマセン」