僕らが紡ぐ、不可思議な話。

 熱い。熱い、熱い熱い熱い。
 身体中が火で炙られる。とてつもない熱さは痛みへと変わっていき、身体の感覚が麻痺し湊は足を掴まれたことにも気づいていなかった。
「湊!」
 ドサッ。
 突如、冷たい空気が湊の熱を冷ます。不思議と服は燃えていなく、火は跡形もなく消えていた。
「──伊吹!」
 抱き止められた。斜め上を見上げると、伊吹が湊の身体を何とか支えている。
 戻ってきた。戻ってこれた。すぐ側にある伊吹の姿に、凄く安堵してしまった。
「よくやった」
「え?」
 いや、僕何もしてない、と言葉にしようとして、湊はひゅっと息を呑んだ。
 伊吹の視線の先、湊の後ろ。うぐっ、ひぐっと泣いている少女が居た。