僕らが紡ぐ、不可思議な話。

「星野! 星野湊!」
「星野くん、呼ばれてるよ……!」
「あっ、はい! すみませんっ」
 隣の席の女子に肩をとんとんと叩かれ、ようやく教師に呼ばれていることに気づいた。ガタガタッと立ち上がる。
「眠いのも分かるが、授業に集中しような。ここの問題、答えられるか?」
「はい……。すみません」
 優しい教師でよかった。そう思いながら、湊は慌てて指定された問題を読む。
(あ……そういえば)
 こういう時、一番にからかってくる高橋がいない。
 チラッと斜め前の高橋の席を見れば、椅子と机だけが寂しく置いてあった。
「──です」
「正解だ。星野、座っていいぞ」
 無事正解でき、湊は安心し席につく。
 そして、窓の外の空を見上げた。
(高橋くん、今日は休みかあ……)