僕らが紡ぐ、不可思議な話。

「え……大丈夫なの?」
「俺はな。湊も、これ貼っとけ」
「うわっ」
 おでこに何かをぺしっと貼られる。取ると、何か解読できない文字の書いてある御札だった。
「怪異除けの札だよ」
「そんなのあるんだ……って、そうじゃなくて! 先輩たち、大丈夫だよね!? 助けられるよね?」
「さぁな」
「さぁ、って……ねぇ!」
 こんな状況でも冷静で、伊吹はそそくさと歩き始めてしまう。湊が追いかけようとすると「お前はもう帰った方がいい」と突き放された。
「え……なんで?」
「怪異絡みなことは理解してるんだろ。お前も危ない」
「でも」
「でもじゃない。帰れ」
 鋭く睨まれる。紫の瞳に見据えられて、湊はぐっと息を飲み込んだ。