僕らが紡ぐ、不可思議な話。

「じゃ、またな、星野」
「うん。高橋くん、また明日」
 分かれ道で高橋といつも通り別れる。見上げると、空が赤、黄、桃、紫と色鮮やかに染まっていた。
(わー……綺麗……)
 凡人として、中学に通い、友達と下校し、空を綺麗に思いながら一日の終わりを感じる。これが、星野湊の日常だ。
 霊感あるとかないとか、そんなので人生はあまり左右されない。霊感持ちとして約十二年間生きていた湊がそう保証する。
(怪異モノのバトル漫画の主人公に憧れていた時期もあったけど……今思えばあんなの僕には無理すぎる。確実に三回は死ぬ)
 結局、ああいう主人公になれるのは霊感ある中でも選ばれた人なのだろうと、湊の中ではそう結論が出された。



 翌日、一限目にて、湊はふわあと欠伸を噛み殺した。
(昨日、本読むのに夢中になってぜんっぜん寝れなかった……)
「──ここを、星野。……星野? おい、聞いているのか?」
(まさか、気づいたら十一時になってるとはなあ……ベッドに入っても続きが気になって眠れなかったし。早く続き読みたい……)