僕らが紡ぐ、不可思議な話。

 孤暗山は、名前通り木の所為で光が届かず、暗かった。
 けれど、さすが数々のオカルトスポットへ足を運んできたオカルト研究部。誰一人怯えず進んでいく。
「そういえば吉岡部長、顧問の白石先生は? 許可取れたんですか?」
「あーえっと、ただの山登りってことにしてるよ! あの先生、渋々顧問やってくれてるだけで怪異とか全然信じないんだよね〜。不幸を連れてくる石を返しに行きます、なんて言ったら、また馬鹿にされちゃう」
「なるほどです。怪異のこと、なんで信じないんでしょう。こんなに面白いのに」
「まあ、世界中の全員に信じろと言ったら無理な話だろうな。信じてる人間だけで楽しめばいいじゃないか」
「そうそう、あおちゃんの言う通り〜」
「吉岡、何度その呼び方をやめろといえば気が済むんだ……」
 賑やか話しながらに前を行く先輩三人を見つめながら、湊はふぅっと息をつく。
 伊吹がいると三宅が怖がってしまうということで、自然と前に先輩三人、後ろに伊吹と湊で歩いている。