僕らが紡ぐ、不可思議な話。

「あ、いぶきっち、この子部員の三宅優衣ちゃん、ゆいっちね。いぶきっちの圧に慣れてないからお手柔らかにしてあげて」
「よ、よろしくお願いします……」
 めちゃくちゃ小声の三宅。身体も半分吉岡の後ろに隠れていて、伊吹のことが怖いようだ。
「……」
「伊吹、笑顔笑顔〜」
「うっせぇ」
「すみません」
 ずっと無言の伊吹に笑顔を要求すると冷たくあしらわれてしまう。けれどこんなのいつものことだ、と慣れてしまっている自分になんとなく違和感を持つ。この約一週間で、随分メンタルが成長した気がする。
「はい、皆さん部長にちゅうもーく! 早速山登りしますぞっ!」
 すると、吉岡は湊の手を強引に引っ張り自分の手に重ねた。三宅と黒井もその上に自分の手を置く。いつものアレをやるつもりらしい。
「いぶきっちも〜!」
「……」
 嫌そうに顔を顰めた伊吹だが、譲らなそうな吉岡を見て渋々手を重ねた。吉岡は満足げに笑い、声をあげる。
「我々オカルト研究部! 今日も頑張るぞーっ、えいえい〜?」
「「「「お〜」」」」
「……」
 こうして、オカルト研究部の活動が始まった。