僕らが紡ぐ、不可思議な話。

 ──うわぁああ……。
 伊吹はやっと怪異から手を離す。怪異は、やがてパラパラと灰みたいに、伊吹の言葉通り消えていった。
 一瞬だった。湊が手足も出なかった怪異が、一瞬で、灰に。
(凄い。これが、祓い屋の、伊吹の力……)
「ふぅ……」
 伊吹は息をつく。そして、固まってる湊に視線を寄越した。
「その後ろにいるのが言ってた高橋?」
「あ──」
(やばい。無理かも)
「ちょ、おい? 湊!」
 少し焦った伊吹の声を最後に、湊の記憶は途切れた。