僕らが紡ぐ、不可思議な話。

「いッ」
 その反動で、文化祭の時に怪我した右足がズキっと痛む。けど、
 ──痛……!? 何その力!?
(やっぱり、少しは効果がある!)
 力が弱った隙に、その手を振りほどいた。でも、効果は少しだけだし、きっと何回も繰り返していると使い物にならなくなる。
 このままじゃ、時間稼ぎが出来るだけで、結末は変わらない。
 ぎゅっと唇を噛む。バッドエンド一直線コースだ。
 でも。
『諦めてんじゃねぇよこの馬鹿湊!』
(うん、諦めないよ)
 湊は、また駆け出す。そして、「伊吹!」と叫んだ。
 それは響いて、遠くへ遠くへ巡りわたっていく。