僕らが紡ぐ、不可思議な話。

「……え?」
(えり、先輩?)
 目を瞬く。どこかで聞いた事あるなと思ったら、そうだ、坂谷先輩、クラスメイトに「えりちゃん」とか呼ばれてたなと思い出す。
(……んんん? てことは、もしかして)
『それがさ、先輩、好きな人がいるらしくて』
 前の高橋の言葉が頭に蘇る。もしかして、というか確定で──
「高橋くんの好きな人って、坂谷先輩!?」
 驚いて声をあげると、高橋は固まり、数秒後頬を赤くした。
(わかりやすい……)
「そ、そうなんだ」
「……んだよ。悪りぃかよ」
「ううん、悪くないっ」
 けど、坂谷の恋愛相談に乗ってきたばかりの湊は、何だかいたたまれない。
「って、そうだ、俺はえり先輩とお前がどういう関係かって訊いてんだよ話せやああああ」
「わあああっ、それやられると話したくても話せないよおっ」