何だか拍子抜けして、湊はずり落ちそうになったイスにもう一回ちゃんと座り直した。
「え、えっと?」
「こっちはさあ! 中学の入学式で一目惚れして! かれこれ約二年半追いかけてきてんのよ〜!? なのに、こっちに見向きもしないの! ねぇ星野くん、私自分磨きも頑張ったのに見向きもしないのは、女子に興味が無いから? それとも、彼女いるからなの〜っ!?」
「え、あの、彼女は、居ないと思います……? どちらかと言うと前者、かと」
「だよねだよね!? 良かった〜、彼女いたら私の二年半無駄になるとこだった〜!」
あまりの勢いに思わず質問に答えると、坂谷はテーブルに突っ伏した。
そして、ほわほわとした瞳で湊を見上げる。
「ごめんねぇ、星野くん。私、小鳥遊くんのこととなると止まらなくなっちゃうの。幸せすぎて死んじゃいそうって言うじゃん? もうまさにそれ」
「自分の命は大切にした方がいいかと……」
「あっはは、星野くんまっじめ〜」
笑ったあと、坂谷は少し口を閉じた。ぼんやりと合わない瞳の先は、湊を通して、伊吹のことを見ているみたいだ。
「……やっぱり、私じゃ釣り合わないのかなあ……」
独り言のつもりだったのだろう。それぐらい微かな声だったけれど、運が悪いのか聞こえてしまった。湊は何かを言おうと口を開け、結局閉じる。
「え、えっと?」
「こっちはさあ! 中学の入学式で一目惚れして! かれこれ約二年半追いかけてきてんのよ〜!? なのに、こっちに見向きもしないの! ねぇ星野くん、私自分磨きも頑張ったのに見向きもしないのは、女子に興味が無いから? それとも、彼女いるからなの〜っ!?」
「え、あの、彼女は、居ないと思います……? どちらかと言うと前者、かと」
「だよねだよね!? 良かった〜、彼女いたら私の二年半無駄になるとこだった〜!」
あまりの勢いに思わず質問に答えると、坂谷はテーブルに突っ伏した。
そして、ほわほわとした瞳で湊を見上げる。
「ごめんねぇ、星野くん。私、小鳥遊くんのこととなると止まらなくなっちゃうの。幸せすぎて死んじゃいそうって言うじゃん? もうまさにそれ」
「自分の命は大切にした方がいいかと……」
「あっはは、星野くんまっじめ〜」
笑ったあと、坂谷は少し口を閉じた。ぼんやりと合わない瞳の先は、湊を通して、伊吹のことを見ているみたいだ。
「……やっぱり、私じゃ釣り合わないのかなあ……」
独り言のつもりだったのだろう。それぐらい微かな声だったけれど、運が悪いのか聞こえてしまった。湊は何かを言おうと口を開け、結局閉じる。

