バタフライ エフェクト

連絡先は「きっといつか会えると思う」と言って、最後まで梨々愛が教えてくれなかった。



“ちょうちょ館”の前に出入り禁止と書かれた黄色いテープが貼られて、最初はどこか寂しい気持ちだったけれど、その内この光景が当たり前になって、この寂しさを忘れてしまうかもしれない。



それでも。

私は忘れない。



梨々愛と過ごした日々。

共に考え、悩み、戦ったこと。

守られたこと。








……蝶々が飛んでいる。

その小さな羽の力が、どこか遠くの場所で大きな影響を与えることがあっても。

私達は目の前のことから逃げずに、日々を過ごしていく。






ーーー香菜子はあの空の向こうで、笑っているのかな。

そうであってほしいという私の願いが、蝶々の羽にのって、香菜子のところまで届けばいいのに。

















      ーーー完ーーー