驚いて、自分の手を見る。
元寄は相変わらず半透明だけど、梨々愛を抱きしめているので、まだこの世に念はあるはずだった。
(どうして私は触れないんだろう?)
「離しなさいっ」
と、香菜子が暴れている。
元寄の腕の力は意外に強いらしく、その抵抗に効果はなさそうだった。
「髪の毛……、髪の毛がほしいんだ……」
元寄はニタニタ笑って、はさみを持った手を香菜子に近づけた。
「ふたりで幸せになろう」
ジャキッ! ジャキッ! ジャキッ!!
何度もハサミが動く。
「あぁ、梨々愛の髪の毛が……!!」
私は以前知穂としたように、元寄を蹴ろうと努力したけれど、足はスカスカッと元寄の体を通り抜けていく。
あっという間に美しい髪の毛は、この暗い空間の床に散らばり、元寄の手の中に毛束がおさめられていた。
「手に入れた……!! 香菜子の髪の毛だ!! 俺は俺の体に戻るんだ!!」
元寄は相変わらず半透明だけど、梨々愛を抱きしめているので、まだこの世に念はあるはずだった。
(どうして私は触れないんだろう?)
「離しなさいっ」
と、香菜子が暴れている。
元寄の腕の力は意外に強いらしく、その抵抗に効果はなさそうだった。
「髪の毛……、髪の毛がほしいんだ……」
元寄はニタニタ笑って、はさみを持った手を香菜子に近づけた。
「ふたりで幸せになろう」
ジャキッ! ジャキッ! ジャキッ!!
何度もハサミが動く。
「あぁ、梨々愛の髪の毛が……!!」
私は以前知穂としたように、元寄を蹴ろうと努力したけれど、足はスカスカッと元寄の体を通り抜けていく。
あっという間に美しい髪の毛は、この暗い空間の床に散らばり、元寄の手の中に毛束がおさめられていた。
「手に入れた……!! 香菜子の髪の毛だ!! 俺は俺の体に戻るんだ!!」



