ここで私は、明日の私を待つ

「あれ?」


いつもいるはずの咲希が、今日はいなかった。


「寝坊かな」


しばらく待ってみようと思ったけど、時間を見たらギリギリだったため、学校へ行くことにした。


何気にひとりで登校するのは久しぶりだ。


今日は教室に行くまでに川崎を見かけたら、ひとりで仕掛けよう。


そう思っていたのに、


「咲希?」


たった今、咲希が誰かと一緒に校門を通った。


校門に立っている先生と被ってよく見えなかったけど…あれは、川崎?


なんで咲希と川崎が一緒に登校してるの?


不思議に思った私は、二人の元へと走った。


「咲希!」


私の声に、咲希が振り向いた。


咲希は私を見るなり、大声で笑った。


「えー橋本じゃん。なになに?怖いんですけど。私の名前を気安く呼ばないでくれる?」


「咲希?」


咲希に一体何があったのだろうか。


昨日まで「咲希」「美樹」と呼び合っていたのに。


もしかして、川崎が何か仕掛けた?


「ちょっと川崎。あんた咲希に何をしたのよ!」


私は川崎の襟元を掴んだ。


「やだー。橋本さん、こわぁい」


川崎は半笑いで声を上げた。


「おい!テメェ凛から離れろ!」


咲希は私を押し倒した。


「いった…」


思いっきり尻もちをついた。


「ねぇ咲希どうしたの?何があったの?」


こんなの、いつもの咲希じゃないよ。


「どうしたのって、今更?いつものことじゃん。あんたウザイの。うちらはあんたのことが嫌いなの!」


その言葉に川崎が頷いた。