ここで私は、明日の私を待つ

目を開けると、いつも通り自分の部屋の天井が見えた。


正直昨日のことは何も覚えていない。


「まあいっか」


起き上がって一階におりる。


「あれ?」


リビングのドアを開けると、珍しくお母さんがいた。


「お母さんおはよ」


何年振りの朝の挨拶だろうか。


毎朝起きた時には、お母さんはもういないから、今日はなんだか特別な一日になりそうだ。


そう思っていた。


けれど、お母さんの様子がおかしかった。


「は?気安く"お母さん"だなんて呼ばないでくれる?」


「えっ…」


あんなに優しかったお母さんに、まさかこんなことを言われるなんて…。


もしかして、川崎をいじめていたことがバレた?


それに、今日は朝ごはんも準備されていない。


「あの、朝ごはんって…」


そう言うと、お母さんは私を睨みつけた。


「朝ごはん?そんなのあるわけないじゃない!あんたまでお母さんに苦労かけさせないでくれる?」


お母さんは、「はぁ」とため息を吐いて、リビングから出て行った。


「どうしたんだろう」


こんなお母さんを見るのは初めてだ。


会社で何かあったのだろう。


そう思うことにした。


私はトースターで食パンを焼いて食べた。


そして、学校に行く準備をする。


家を出る時、お母さんの靴がなかった。


「いつの間に出てったんだろう」


全く気がつかなかったな。


靴を履いて、玄関のドアを開けた。