「キャプテン、休憩室に行きましょう」
「え? ああ」
なんだろうと言いたげな大翔を連れて、少し離れた休憩室に向かう。
誰もいない部屋の一角で、舞はテーブルの上に三段の重箱を並べた。
「えっ、ひょっとして、おせち料理か?」
「はい。うちで作ったのを少し持って来たんです。お雑煮もありますよ」
紙袋からうるしのお椀を二つ取り出すと、スープジャーに入れていた雑煮を移し替えた。
祝箸を並べると、舞は重箱のふたを開ける。
そこには、色鮮やかな海老、艶やかな黒豆、伊達巻、栗きんとんやお煮しめがぎっしりと詰められていた。
「おお、すごい」
大翔は身を乗り出して中を覗き込む。
「本当は五段まであるんですけど、今回は三段で。重箱には、めでたさを重ねるって意味があるんですって。上から、子孫繁栄や家内安全を願う一の重。真ん中は、願い事の成就や達成の喜びを意味する二の重。最後に家族みんなが結ばれるようにと願う、三の重です」
へえ、と大翔は感心しながら舞の言葉に耳を傾ける。
舞は小皿に取り分けながら、ひとつひとつ意味を説明した。
「黒豆は、まめに働く。数の子は子孫繁栄。田作りは豊作。栗きんとんは金運アップ。かまぼこは紅白で縁起物。昆布巻きは、喜ぶ」
「よろこんぶってこと? ははっ、昔からダジャレってあったんだ」
「ふふ、そうですね。お雑煮はその地域ごとに特徴があるんです。相澤キャプテンは、どんなお雑煮を食べてましたか?」
「どうだったかな。子どもの頃の記憶だけど、すまし汁にブリが入ってたかな」
「もしかして、相澤キャプテンの故郷って信州の松本ですか?」
「そう。よく分かったね」
「母の実家も長野なんです。日本で1番空に近い空港、信州まつもと空港!」
「そうそう。残念ながらJWAは就航してないけどね」
改めて二人で「明けましておめでとうございます」と挨拶してから、おせち料理を楽しむ。
大翔は、ひとつひとつゆっくりと噛みしめながら味わった。
「え? ああ」
なんだろうと言いたげな大翔を連れて、少し離れた休憩室に向かう。
誰もいない部屋の一角で、舞はテーブルの上に三段の重箱を並べた。
「えっ、ひょっとして、おせち料理か?」
「はい。うちで作ったのを少し持って来たんです。お雑煮もありますよ」
紙袋からうるしのお椀を二つ取り出すと、スープジャーに入れていた雑煮を移し替えた。
祝箸を並べると、舞は重箱のふたを開ける。
そこには、色鮮やかな海老、艶やかな黒豆、伊達巻、栗きんとんやお煮しめがぎっしりと詰められていた。
「おお、すごい」
大翔は身を乗り出して中を覗き込む。
「本当は五段まであるんですけど、今回は三段で。重箱には、めでたさを重ねるって意味があるんですって。上から、子孫繁栄や家内安全を願う一の重。真ん中は、願い事の成就や達成の喜びを意味する二の重。最後に家族みんなが結ばれるようにと願う、三の重です」
へえ、と大翔は感心しながら舞の言葉に耳を傾ける。
舞は小皿に取り分けながら、ひとつひとつ意味を説明した。
「黒豆は、まめに働く。数の子は子孫繁栄。田作りは豊作。栗きんとんは金運アップ。かまぼこは紅白で縁起物。昆布巻きは、喜ぶ」
「よろこんぶってこと? ははっ、昔からダジャレってあったんだ」
「ふふ、そうですね。お雑煮はその地域ごとに特徴があるんです。相澤キャプテンは、どんなお雑煮を食べてましたか?」
「どうだったかな。子どもの頃の記憶だけど、すまし汁にブリが入ってたかな」
「もしかして、相澤キャプテンの故郷って信州の松本ですか?」
「そう。よく分かったね」
「母の実家も長野なんです。日本で1番空に近い空港、信州まつもと空港!」
「そうそう。残念ながらJWAは就航してないけどね」
改めて二人で「明けましておめでとうございます」と挨拶してから、おせち料理を楽しむ。
大翔は、ひとつひとつゆっくりと噛みしめながら味わった。



