「南澤さんが本気なら、俺もちゃんとやらなきゃなって。南澤さんの力になりたいと思ったんです。」
その湊の言葉に一瞬、和那の呼吸が止まる。
言葉が出ない、面談室が静かになる。和那はしばらく何も言えなかった。
(そっか・・・。)
この人は、まだ音楽と真っすぐに向き合う勇気を取り戻したわけじゃない。過去を乗り越えたわけでもない。
それでも、湊は一歩前へ出た。それはきっと、音楽の為じゃなくて、フェスの為でも、彼自身の為でもない。目の前で必死に走っている人に応えたかったから・・・。
そう思い至った瞬間、和那の胸は大きく跳ねた。そして
「ありがとう。」
その言葉が自然にこぼれ、和那は小さく笑った。
「え、いや・・・。」
上司から頭を下げられ、湊が少しだけ困った顔をする。そして
「どう、いたしまして・・・。」
照れ隠しみたいに言って、視線を逸らした。そんな彼を、和那は少し見つめていたが
「朝比奈さん。」
「はい。」
「絶対に成功させようね、この案件。」
優しい、しかし決意を込めたような声音で彼に言った。その声に、フッと和那に視線を戻した湊は
「・・・はい。」
小さな声で、そして決して、力強くはなかったが、コクリと頷いて見せた。
「よし。」
その和那の言葉を合図にしたように、ふたりは笑顔を交わし合った。
その湊の言葉に一瞬、和那の呼吸が止まる。
言葉が出ない、面談室が静かになる。和那はしばらく何も言えなかった。
(そっか・・・。)
この人は、まだ音楽と真っすぐに向き合う勇気を取り戻したわけじゃない。過去を乗り越えたわけでもない。
それでも、湊は一歩前へ出た。それはきっと、音楽の為じゃなくて、フェスの為でも、彼自身の為でもない。目の前で必死に走っている人に応えたかったから・・・。
そう思い至った瞬間、和那の胸は大きく跳ねた。そして
「ありがとう。」
その言葉が自然にこぼれ、和那は小さく笑った。
「え、いや・・・。」
上司から頭を下げられ、湊が少しだけ困った顔をする。そして
「どう、いたしまして・・・。」
照れ隠しみたいに言って、視線を逸らした。そんな彼を、和那は少し見つめていたが
「朝比奈さん。」
「はい。」
「絶対に成功させようね、この案件。」
優しい、しかし決意を込めたような声音で彼に言った。その声に、フッと和那に視線を戻した湊は
「・・・はい。」
小さな声で、そして決して、力強くはなかったが、コクリと頷いて見せた。
「よし。」
その和那の言葉を合図にしたように、ふたりは笑顔を交わし合った。



