会社での和那は仕事ができる上司。冷静で判断が早い。そんなことはわかりきっていたこと。
でも、今の彼女は本当に生き生きしている。
「夕方、この辺かなり綺麗ですよね?」
和那が空を見上げる。
「そうですね。」
「せっかくなら来て下さったお客様に、音楽だけじゃなく、この場所の全てを楽しんで帰って欲しいのですよね。」
その言葉に、湊は思わず彼女の顔を見た。
(きれいだ・・・。)
仕事中の上司に抱くべきではない感情を、湊は抑えきれない。
『音楽だけじゃなく、この場所の全てを楽しんで欲しい。』
そう言った和那の表情は本当にキラキラしていた。
数字の為でもない、スポンサーの評価の為でもない、会社の、そして自分の実績の為でもない。
(この人は、本気でこのフェスを成功させたいと思っている。ただ、それだけなんだ・・・。)
昼過ぎ。休憩を挟んだ後も、和那は動き続けていた。
「トイレ位置の案内、もう少し増やせませんか?」
「熱中症対策、追加で考えませんか?」
「転換中に退屈させたくないですね。」
誰よりも真剣だった、誰よりも楽しそうだった。そして、誰よりもフェスそのものを大事にしていた。湊はそんな彼女をそっと見つめ続けている。
不思議だった、どうしてそこまでできるんだろう?仕事だから、もちろんそれもあるだろう。でも・・・それだけじゃない。きっとこの人は、当日、この場所へ来るであろう全ての人のことを考えている。全部、ちゃんと想像している。だから本気なんだ・・・。
「だとしたら、ステージ位置を少し考え直さないと。」
責任者の声が聞こえて来て、湊はハッとその方を見た。
「そうです、よね・・・。」
和那の声にも戸惑いが混ざる。湊は思わず、ステ-ジの方に目をやった。
でも、今の彼女は本当に生き生きしている。
「夕方、この辺かなり綺麗ですよね?」
和那が空を見上げる。
「そうですね。」
「せっかくなら来て下さったお客様に、音楽だけじゃなく、この場所の全てを楽しんで帰って欲しいのですよね。」
その言葉に、湊は思わず彼女の顔を見た。
(きれいだ・・・。)
仕事中の上司に抱くべきではない感情を、湊は抑えきれない。
『音楽だけじゃなく、この場所の全てを楽しんで欲しい。』
そう言った和那の表情は本当にキラキラしていた。
数字の為でもない、スポンサーの評価の為でもない、会社の、そして自分の実績の為でもない。
(この人は、本気でこのフェスを成功させたいと思っている。ただ、それだけなんだ・・・。)
昼過ぎ。休憩を挟んだ後も、和那は動き続けていた。
「トイレ位置の案内、もう少し増やせませんか?」
「熱中症対策、追加で考えませんか?」
「転換中に退屈させたくないですね。」
誰よりも真剣だった、誰よりも楽しそうだった。そして、誰よりもフェスそのものを大事にしていた。湊はそんな彼女をそっと見つめ続けている。
不思議だった、どうしてそこまでできるんだろう?仕事だから、もちろんそれもあるだろう。でも・・・それだけじゃない。きっとこの人は、当日、この場所へ来るであろう全ての人のことを考えている。全部、ちゃんと想像している。だから本気なんだ・・・。
「だとしたら、ステージ位置を少し考え直さないと。」
責任者の声が聞こえて来て、湊はハッとその方を見た。
「そうです、よね・・・。」
和那の声にも戸惑いが混ざる。湊は思わず、ステ-ジの方に目をやった。



