「そう、ですか・・・?」
「誰の曲?」
和那は尋ねる、本当は知ってる。それはかつて、湊が作曲し、配信に上げていたナンバ-。いい曲だね、というのも和那の本心。初めて聞いた時、彼女は、いいねボタンを押し、応援コメントを書き込んだ覚えがある。
(どう答えるつもり?)
困惑気味の表情を浮かべている湊を見ながら、返答を待っていると
「無名のバンドの曲です。」
湊は答える。
「そうなんだ、なんて言うバンド?」
「なんだったかなぁ・・・ちょっと覚えてないですね。」
「曲を鼻歌で歌えるくらい、好きなバンドなのに?」
「いやぁ、たまたまネット徘徊してたら、偶然ぶつかっただけなんで。」
「そっか、残念だな。いい曲だったから、ちゃんと聞いてみたかったし、そのバンドの他の曲も聞いてみたかったのに。」
「すみません。でも・・・。」
「でも?」
「まぁ、結局売れてないんだから、大したバンドじゃないってことですよ。」
自分の顔を見ずに言った、湊のその言葉に、和那は思わず表情を変えた。
「じ、じゃすみません。俺はこれで・・・お先に失礼します。」
雰囲気の変わった和那に、慌てたように言うと、湊はそそくさと彼女から離れて行った。その姿を目で追いながら
(なんで、自分のことをそんな悲しい言い方するのよ。)
怒りすら感じた和那だったが、その一方で彼の抱えているであろう心の傷を思うと、それも仕方ないのかもしれないという気持ちも浮かんで来ていた。
(でも、彼の中から音楽はやっぱり消えていない。消えるわけないんだよ。だとしたら・・・。)
1つの決意が、和那の中で固まっていた。
「誰の曲?」
和那は尋ねる、本当は知ってる。それはかつて、湊が作曲し、配信に上げていたナンバ-。いい曲だね、というのも和那の本心。初めて聞いた時、彼女は、いいねボタンを押し、応援コメントを書き込んだ覚えがある。
(どう答えるつもり?)
困惑気味の表情を浮かべている湊を見ながら、返答を待っていると
「無名のバンドの曲です。」
湊は答える。
「そうなんだ、なんて言うバンド?」
「なんだったかなぁ・・・ちょっと覚えてないですね。」
「曲を鼻歌で歌えるくらい、好きなバンドなのに?」
「いやぁ、たまたまネット徘徊してたら、偶然ぶつかっただけなんで。」
「そっか、残念だな。いい曲だったから、ちゃんと聞いてみたかったし、そのバンドの他の曲も聞いてみたかったのに。」
「すみません。でも・・・。」
「でも?」
「まぁ、結局売れてないんだから、大したバンドじゃないってことですよ。」
自分の顔を見ずに言った、湊のその言葉に、和那は思わず表情を変えた。
「じ、じゃすみません。俺はこれで・・・お先に失礼します。」
雰囲気の変わった和那に、慌てたように言うと、湊はそそくさと彼女から離れて行った。その姿を目で追いながら
(なんで、自分のことをそんな悲しい言い方するのよ。)
怒りすら感じた和那だったが、その一方で彼の抱えているであろう心の傷を思うと、それも仕方ないのかもしれないという気持ちも浮かんで来ていた。
(でも、彼の中から音楽はやっぱり消えていない。消えるわけないんだよ。だとしたら・・・。)
1つの決意が、和那の中で固まっていた。



