まもなく30歳。無職になり、無気力になっている自分を見かねた知人の紹介で入社した今の会社。働かざる者食うべからずだし、元々就職するはずだった業界だから、何とかなるかと安易な気持ちで入社したのだが、世の中そう甘くはなかった。
部下にあんなことを面と向かって言われて、和那も当然気分を害しているだろう。見放されても仕方がない。が、それを挽回しようとなんていう気力も、今の自分は持ち合わせてない・・・。
(やっぱり俺はダメだ、な・・・。)
またそんな自嘲の思いが心の中に浮かんで来る。
(辞めちまうか・・・。)
そんなことを考えているうちに、いつの間にか湊はある場所に辿り着いていた。
そこは『千鳥ヶ淵、月の水面振り向けば、澄んだ空に光る玉ねぎ』と謡われた建物の前。かつて湊はここの舞台に立つことを夢見、また辛いことがあると何度も訪れた。そして今、久しぶりにこの場所に立って
(今の俺には所詮、他に行く所なんて、ありゃしない・・・。)
その現実に改めて思い至って、ガックリと肩を落とした。情けないが、それが今の湊の現実、だった・・・。
部下にあんなことを面と向かって言われて、和那も当然気分を害しているだろう。見放されても仕方がない。が、それを挽回しようとなんていう気力も、今の自分は持ち合わせてない・・・。
(やっぱり俺はダメだ、な・・・。)
またそんな自嘲の思いが心の中に浮かんで来る。
(辞めちまうか・・・。)
そんなことを考えているうちに、いつの間にか湊はある場所に辿り着いていた。
そこは『千鳥ヶ淵、月の水面振り向けば、澄んだ空に光る玉ねぎ』と謡われた建物の前。かつて湊はここの舞台に立つことを夢見、また辛いことがあると何度も訪れた。そして今、久しぶりにこの場所に立って
(今の俺には所詮、他に行く所なんて、ありゃしない・・・。)
その現実に改めて思い至って、ガックリと肩を落とした。情けないが、それが今の湊の現実、だった・・・。



