わたしは安福先輩の何ですか?

もう涙で前が見えなかったの、だから安福先輩がどんな表情をしていたのかわからなくて。

そっか、好きな人は、いる…んだ。
そうなんだ、それは本当だったんだ。

そうだよね、別にそれが元カノとは限らないもんねいるよねそんな人ぐらい…


私が安福先輩の好きな人だったらよかったのにー…


「みらのちゃん」


凛とした瞳で安福先輩が私を見る。


「みらのちゃんが俺の好きな人だよ」


あまりにも真っ直ぐ、嘘のない瞳で。

一瞬何が起きたのかわからないぐらい。

「え…今何て言いました…?」

「聞こえなかった?」

「聞いてました!聞いてましたけどっ、信じられなくて…本当なのかなってわかんなくてっ」

だって、だって、そんなこと考えたことなかった。
ありえないと思ってたし、無理だと思ってたし、何度もやめようと思って…っ

「俺はみらのちゃんが好きだよ」

きゅーっと鼻の奥が痛む、もう散々泣いたのにまだまだ大粒の涙がぶわっと溢れて来る。

ダメだ、どうしたって我慢なんか出来ないよ。
出て来ちゃうんだもん、こぼれて来ちゃうんだもん。

嬉しくて、純粋に嬉しい気持ちだけを感じられることが嬉しくて。

もう何を言えばいいのかわからなくて、声は出せないし本当にひどかったんだけど…
ただ泣きじゃくるだけの私に安福先輩がそっと触れたから。

ふるふると小刻みに震える私の体に、安福先輩の手が触れてそこだけ神経がキュッて集まったみたいな。

ドキドキしてたまらない、安福先輩の胸の中に閉じ込められて。

「みらのちゃんのことが好きです、俺と付き合ってください」

私、ずっと安福先輩の好きな人になりたかった。

「はい…っ」