わたしは安福先輩の何ですか?

…ってともちにはなんとか本当のことを言えたけど、あれよあれよと広がった噂は手が付けられないほど学校中を巻き込んでいった。

そう、どこにいても粋先輩の彼女がまとわりついて。

「え、別に普通じゃん?」
「久保田先輩と合わないし」
「久保田先輩どこがよかったんだろ~!?」
「ショックなんだけど、あんな女に…!」
「モブ過ぎ」


そんなの自分でもわかってるよ…!!!


居づら過ぎる、普通にしてるだけなのに注目の的なんだけど。

粋先輩って普段こんな感じで生活してるの?すご…

「みらのちゃんっ」

なるべく気配を消して帰ろうと思ってた、そこに呼び止められたから。

「安福先輩…」

あれ以来、話してなかった。少しだけ避けてたから。

「みらのちゃん、足はどう?治った?」

「あ、足…!はい、もうすっかりです!!」

足が完治するぐらい、距離を置いていたの。

「安福先輩は…足大丈夫ですか?」

「うん、もう全然!」

何を話したらいいか迷ってて。

「そう、ですか…」

「うん」

これは…たぶん少し前の私なら喜んでた、今だって嬉しいって思ってる。

だけど全然笑えない。顔が言うことをきかない。

「あの、こないだの…一緒に帰ろうって約束なんだけど」

「すみません!あれはもういいです!」

お願い笑って、私。キュッと口角を上げるの。

「忘れてください!」

安福先輩の鼻を見て、目を見るのは怖いから。
今安福先輩の瞳に映るのは怖い、だって一緒に帰りたいなんて言えないもん。

みちゃとどうなったかなんて聞きたくないよ。

「だからもう大丈夫です!」