わたしは安福先輩の何ですか?

もう粋先輩しか見えなくなるー…


って思った。

「いや、何してるんですかっ!?」

あっぶな!

何してんの、この人!?
何するつもりだったの!?

ギリッギリのとこでサッと手を差し込んだ、グイッと粋先輩の顔を引き離すようにして。

「何ってキスだけど?」

「そんなこと聞いてないですよ!なんでこんなことしてるんですかってことですよ!」

慌てる私をよそに粋先輩は真剣な瞳で私を見ていた、いつもみたいに冗談ぽく笑うのかと思ってたのに。

なんでそんな顔…

「みらの、俺と付き合わない?」

そんなの粋先輩らしくない。


あ、それも嘘なんだ!テキトーなんだ!

そうやって私をからかおうとして…っ


「俺の彼女になってよ」


そんな顔もそんな声も、初めてで。

嘘ですよね?
って言えなかった。

だって粋先輩の瞳は私を真っ直ぐ捕らえて離さないから。

「わ、私は安福先輩が好きなんで…」

「知ってるよ」

「じゃあっ」

「蒼ちゃんじゃなくて俺にしなよ」

「…っ」

私も目が離せなかった、粋先輩の言葉に胸がざわつき始める。
急に騒がしくなる、粋先輩の瞳に映る私が私じゃないみたいに思えて。

どうしよう、どうすればいいんだろう。


だけど、私の答えなんて他になくてー…


「付き合えないです」