わたしは安福先輩の何ですか?

グイグイと腕を引っ張って、前なんか見てないのにどんどん前に進んで。
どこへ行くのかもわかってない、むしろ校門から遠ざかって行った。


行きたくないし、そっちの方なんか。

会いたくないもん、かわいい元彼女とか。


「みらの!おい、みらのっ!」

でも安福先輩は嬉しかった?かわいい元彼女に会えて。

でも私は…っ

「…っ」

突然電池が切れたみたいにその場にしゃがみ込んだ。膝に顔を埋めて、視界は真っ暗だった。

ここはどこかな?たぶん中庭?
ううん、どっかの校舎裏…まで来ちゃったみたい。

「…俺、いつみらのと約束したっけ~?ぜーんぜん記憶にないんだけど!」

「……。」

「…まぁしたのか、記憶にないだけでしたのか」

「…。」

「いや、そんなわけあるかっ」

粋先輩の声が近付いた、私の隣にしゃがんだから。

粋先輩の体温が触れるぐらい近くにあって、ふぅっと息を吐く音が聞こえた。

「みらの、どうした?」

もう我慢ができない、ずっとずっとこらえてたけど…
だけどもう溢れて止まらないの、涙が。安福先輩を想う涙がぽろぽろ、ぽろぽろこぼれ落ちて来るの。

「…彼女がいなかったらどうにかなるって思ってました」

さみしいだなんて、そんな簡単な言葉では片付けられないよ。