わたしは安福先輩の何ですか?

「映画おもしろかった~、あれは想像しない展開だった…!」

「やばかったですよね、君が望むなら苗字だってあげるは普通にプロポーズ過ぎてただ消しゴム貸してるシーンなのにキュンとしちゃいました!」

「実際は消しゴムしか望んでないんだけどね!」

そんなわけですっごい楽しかった夢恋、劇場から出て来ても安福先輩との感想の言い合いが止まらなくてキャッキャ声を出して笑っちゃった。

一緒に映画見て、いっぱい話せるのっていい。
安福先輩も楽しそうに笑って、それだけで楽しくて。

いい感じかもしれないなぁって思ったり、いい感じであってほしいなぁって…

「あ」

と、横を通り過ぎた。
映画館の隣はゲーセンになっている、どこもであるよねゲーセンって。だから目に入っちゃって…

「プリだ」

プリクラ、撮れなかったあのプリクラ。

安福先輩に断られたあのプリクラ。

安福先輩には彼女がいるって思ってたから、そら一緒に撮ってくれないよねって思った。
私を傷付けないように言い放った言葉もやさしくて好きだった。


…でも安福先輩に彼女はいないんだよね?

じゃあどうして断られたのかな、私とプリクラは撮りたくなかったってこと?


安福先輩は…


「あれはやだ、恥ずかしいから」

安福先輩が頬を染めた、少しだけ右手で顔を隠しながら。

「緊張するんだよね、カメラ向けられると」

“ごめん、恥ずかしいから”