わたしは安福先輩の何ですか?

スッと伸びて来た白くてキレイな手が私からシャーペンを奪った。そのままサラサラと私の書いた数式の隣に別の数式を書き出して、いとも簡単に答えを導き出した。

「ほら、これで答えにたどり着いた」

あ、それってそうやって解くんだ!すごいすっきりした数字になった!

「わかった?2号」

「……。」

本当に顔だけじゃなくて頭もいいんだ、しれっと証明されてしまった。
ふふって笑った久保田先輩はそりゃキレイな顔してるけど。

「2号じゃないです」

もう完璧に定着してしまったそのあだ名を、今更ながら訂正してみた。

実行委員の中ではともかく、こうやって普通に呼ばれると恥ずかし絶対バカにされてる…!

「え~、だって2号じゃん!」

「違います」

「じゃあなんて呼べばいいの?」

「なんてって私にも名前が…」

あるし、鈴木みらのって。
でも別に呼んでほしい呼び方があるわけじゃないけど…


「みらの」


名前を呼ばれたから久保田先輩の方を見ちゃって。


目が合った、ふっと微笑む久保田先輩と。

それにはちょっとドキッとしてしまって。


だってやっぱりキレイなお顔してたから。


「俺のことも粋って呼んでいいよ」