わたしは安福先輩の何ですか?

えぇっ!?て声も出なかった、びっくりして。

でも私が何か言う間に安福先輩が手を絡ませたから、ドキドキして手が震えちゃってた。

「クボちゃんとは大丈夫だよ、公園でキャッチボールでもすれば元通りだから」

「そう…なんですか?」

「うん、したことないけど」

「え、テキトー!?」

思わず大きな声を出しちゃって、安福先輩の顔を見たらふふって笑ってた。

「だから大丈夫!」

「……。」

今のはきっと、私の不安そうな顔を見て、私のために言ったんだと思う。


…そうゆう、やさしいところが好きなんです。


「俺とクボちゃんの仲だからね!」

それにね、今の言い方はすごく粋先輩ぽくて。
少し安心しちゃったんだ。

「ねぇみらのちゃん」

絡ますように繋いだ手にぎゅっと力が入った、さらにドキドキは加速して体が熱くなる。

安福先輩の大きな瞳が私を見てるから、安福先輩の瞳には私しか映ってなくて。

ドキドキ、ドキドキ、大きくなった心臓の音に包み込まれたみたいだ。

「なんでクボちゃんは名前で呼んでるの?」

「え…」

なんでって…なんでだっけ?特に意味なんかなかった気がするけど。

「たぶん、流れ?ですかね、粋先輩がそう呼べ的な」

そっと私に近付いた、あまりの近さに息が止まりそうなくらいドキッと心臓が揺れて。

きっと私の瞳にも安福先輩しか映っていない。

「俺も名前がいいな」

もう安福しか見えない、安福先輩しか見たくない。

目を閉じたら、頭の中は安福先輩でいっぱいになる。


「…、蒼真先輩」


震える唇で名前を呼べば、あったかい温度が触れるから。

やさしくて気持ちよくてとろけそうになる、ずっとこうしていたい。

蒼真先輩のことを想いながら、ずっとこのままでいたい。


だって私はー…



「みらのちゃんは俺の彼女だよ」



静かに離れた安福先輩と目を合わせて、安福先輩のこもった声に息を感じて。

恥ずかしくて熱を帯びた頬で安福先輩のことを見てた。

ねって、微笑む安福先輩を。

「あと夢中コンビね!」

「それ言ってるの蒼真先輩だけですけどね」

「え、そうなの!?みらのちゃんも言ってよ!」



彼女なんです、私。

ずっとずっと憧れてた安福先輩の、最高にしあわせな彼女です。