初恋リスタート

「テインも白身命だけど、晶がたまご好きなんだよ。でもあいつ、人込み苦手で、特売に突っ込むのはさすがに無理だから、俺かテインの仕事」


晶ちゃんのために走ったのか。


「ふたりとも晶ちゃんに優しいんだね」
「あいつの気持ちが痛いほどわかるからな」


いじめられるような人じゃなかったのに?


「それに、俺は万人に優しいぞ」
「そうでしたね」
「棒読みやめろ」


こんなに口数の多い人だった?と思ったけれど、私の前ではそうだったかも。

花壇で会う彼は、教室にいるときとは違い目が優しくて言葉に棘(とげ)もなかった。

きっとこっちが本当の姿なんだと思ったのは、ふたりでいるときはリラックスしているように見えたからだ。

一方教室では戦闘服を着ているような気がしていた。

あれはどうしてだったのだろう。

当時は周りの女子に合わせて生活するだけで精いっぱいで、そんなこと考えもしなかった。


「ウインナー、多めに買っといて。俺も気に入った。あとは……」