初恋リスタート

「こいつ、レスキューなんだよ。ちなみに大学時代からの親友」


廉太郎くんがパックご飯を用意しながら教えてくれた。


「レスキュー……すごい」


それで鍛えているのか。

さっきから『すごい』としか言っていないような気もするけれど、漫画家もレスキュー隊員も周囲にはいないので、つい口から出てしまう。


「俺は落ちこぼれリーマン」


レンジの扉を開けた廉太郎くんが自虐的に言う。


「自分でお金を稼げてるんだから、それだけですごいよね」


世の中、とんでもない成功者もいる。

上を見ていたらきりがないし、情けなくなることもしばしばなので、自分にそう言い聞かせている。
今日も一日働けた私ってすごいって。

ただ、働けない人をだめだとも思わない。

私も二年ほど前まで勤めていた病院で、嫌みな上司に毎日のようになじられて、ストレスで家から出られなくなった経験がある。

どんなに自分を鼓舞しても仕事に行けず、結局退職に至った。