「月姫奈!なんでよくわからんやつ2人を上げたんだよ!!
あとアピールタイムってなんだよ!!あれ長くてクソつまんなかった!!!」

ひか、ブチギレ(怖っ)。

私は助けを求めてたくを見る。

たくは苦笑しながら言った。

「月ちゃん途中で飽きてたよね。
Aランク見ずに“変化なし”って言っちゃったし」

(バレてた。)

ひかはさらに続ける。

「月姫奈、警戒って言葉知らねぇの?
皆お前に好かれたくて必死なんだぞ。
襲われても知らねぇからな!」

言われた瞬間、
胸がズキッとして、目の奥が熱くなる。

(そんな言い方しなくても……
私なりに頑張ったのに……)

たくが慌てて私の頭を撫でた。

「でも、月ちゃんはよく頑張ったよ」

言ってほしかった言葉が喉に落ちて、
涙がこぼれそうになる。

ひかは不器用に眉をしかめて、

「はいはい。月姫奈ちゃん、頑張ったな。
えらいえらい」

……そういうとこ!!
好き!!(ムカつくけど好き!!)

その瞬間。

ひかが、急に私を抱きしめてきた。

「ひ、か……!? そろそろ離れて……」

声が震えてるのが自分でもわかる。
暑い。心臓バクバク。

たくが慌てて引き剥がす。

「おい、ひか!!!」

睨み合う2人。
間に入れない私。
倒れるかと思った(いろんな意味で)。

こうして私の“初ランク付け”は終了した。