告白の翌日。
陽芽は玄関の鏡の前で、
ポニーテールを結び直していた。
心臓が一晩中うるさかった。
家を出て、いつもの角を曲がった時。
「……陽芽。」
「遥太先輩!?」
電柱の影に、遥太がいた。
制服のポケットに手を入れ、
なんてことない顔をしながら。
でも耳だけ赤い。
陽芽の心臓は爆速。
「……迎えにきてくれたんですか?」
「別に。……同じ方向だっただけ。」
「ふふっ。」
「笑うな。」
照れてるのを隠すみたいに、
遥太は陽芽の頭をぽんと軽く触った。
「……今日、ちゃんと隣いろよ。」
「は、はい……!」
校門の前。
咲良はすでに来ていて、
スマホを握りながらきょろきょろしていた。
ーーー
「おはよ、咲良。」
「ひっ!?」
ビビる咲良の横に、
遥輝が自然に立った。
「そんなに驚く?」
「い、いや……その……」
言葉を詰まらせる咲良に、
遥輝はくっと笑う。
「大丈夫。
咲良が恥ずかしがるの、めっちゃ可愛いから。」
「っ……!!
チャラい!今日もチャラい!!」
「彼女にだけは本気だよ。」
その一言で咲良は即死した。
ーーー
チャイム直前、
陽芽と咲良は教室で合流。
「陽芽……!」
「咲良……!」
二人とも顔が赤すぎる。
「どうだった!? 遥太!!」
「いや咲良こそ! 遥輝先輩は!?」
机に突っ伏しながら互いに震える。
「む、無理…………」
「分かる……私も……」
後ろの席から二人の声。
「……朝からうるせぇな。」
「ほんと。恋すると女子ってこうなるんだ?」
振り返ると、
遥太と遥輝が並んで立っていた。
「うわぁぁぁあああ!!」
「何で教室来るの早くない!?」
「いや普通だろ。」
「むしろお前らがキャッキャしすぎ。」
でも、二人ともなぜか表情が優しい。
陽芽と咲良は互いに見つめ合い、
顔を赤くして笑った。
昼休み。
4人で屋上の隅に座り込む。
「なんか……こうやって4人でいるの、落ち着くね。」
と陽芽が言うと、
「まぁ……なんだかんだ俺たち仲良いしな。」
と遥輝が返し、
「うるせぇよ。
でも……まぁ別に、嫌じゃねぇけど。」
と遥太が言う。
咲良が笑った。
「ほんっと素直じゃないね、遥太。」
「うるさい。」
「照れてる!かわいー!」
「怒るぞ咲良。」
「はいはい。幼なじみの特権〜」
そのやり取りに、
陽芽と遥輝は声を出して笑った。
(……こういう日常が続けばいいな。)
陽芽はそっと空を見上げた。
陽芽は玄関の鏡の前で、
ポニーテールを結び直していた。
心臓が一晩中うるさかった。
家を出て、いつもの角を曲がった時。
「……陽芽。」
「遥太先輩!?」
電柱の影に、遥太がいた。
制服のポケットに手を入れ、
なんてことない顔をしながら。
でも耳だけ赤い。
陽芽の心臓は爆速。
「……迎えにきてくれたんですか?」
「別に。……同じ方向だっただけ。」
「ふふっ。」
「笑うな。」
照れてるのを隠すみたいに、
遥太は陽芽の頭をぽんと軽く触った。
「……今日、ちゃんと隣いろよ。」
「は、はい……!」
校門の前。
咲良はすでに来ていて、
スマホを握りながらきょろきょろしていた。
ーーー
「おはよ、咲良。」
「ひっ!?」
ビビる咲良の横に、
遥輝が自然に立った。
「そんなに驚く?」
「い、いや……その……」
言葉を詰まらせる咲良に、
遥輝はくっと笑う。
「大丈夫。
咲良が恥ずかしがるの、めっちゃ可愛いから。」
「っ……!!
チャラい!今日もチャラい!!」
「彼女にだけは本気だよ。」
その一言で咲良は即死した。
ーーー
チャイム直前、
陽芽と咲良は教室で合流。
「陽芽……!」
「咲良……!」
二人とも顔が赤すぎる。
「どうだった!? 遥太!!」
「いや咲良こそ! 遥輝先輩は!?」
机に突っ伏しながら互いに震える。
「む、無理…………」
「分かる……私も……」
後ろの席から二人の声。
「……朝からうるせぇな。」
「ほんと。恋すると女子ってこうなるんだ?」
振り返ると、
遥太と遥輝が並んで立っていた。
「うわぁぁぁあああ!!」
「何で教室来るの早くない!?」
「いや普通だろ。」
「むしろお前らがキャッキャしすぎ。」
でも、二人ともなぜか表情が優しい。
陽芽と咲良は互いに見つめ合い、
顔を赤くして笑った。
昼休み。
4人で屋上の隅に座り込む。
「なんか……こうやって4人でいるの、落ち着くね。」
と陽芽が言うと、
「まぁ……なんだかんだ俺たち仲良いしな。」
と遥輝が返し、
「うるせぇよ。
でも……まぁ別に、嫌じゃねぇけど。」
と遥太が言う。
咲良が笑った。
「ほんっと素直じゃないね、遥太。」
「うるさい。」
「照れてる!かわいー!」
「怒るぞ咲良。」
「はいはい。幼なじみの特権〜」
そのやり取りに、
陽芽と遥輝は声を出して笑った。
(……こういう日常が続けばいいな。)
陽芽はそっと空を見上げた。

