夢幻に消えた君と、存在しない約束の続きを。



「⋯⋯先生。お願いがあります。外出許可をください」


「⋯⋯?何を言っているんだ。今の君の状態で外に出るなんて、あまりにリスクが高すぎる」


先生は即座に拒絶したが、僕はベッドから身を乗り出して頭を下げた。


「最後になるかもしれないんです。クリスマス⋯⋯、どうしても彼女と外の空気を吸いたい。この部屋の中じゃない場所で、彼女に綺麗なものを見せたいんです!」


「佑介くん、落ち着きなさい」


「もし外で僕が倒れても、検査だってリハビリだって、なんだってやりますから!だから、一日だけでいい⋯⋯十二月の二十五日だけでいいので⋯⋯お願いします!」


僕のあまりの剣幕に、小林先生は言葉を失った。
沈黙が流れる中、僕は必死に食い下がった。最後には先生が根負けしたように、


「⋯⋯医師としてではなく、一人の人間として、条件付きで検討する」と折れた。
それは、僕が手に入れた、命と引き換えの片道切符だった。