辺境に嫁いだ皇女は、海で真の愛を知る

「ねぇ、ファティマ様。」

「どうしたの?」

マリナはそっと身を寄せ、 小声で囁く。
「……今、デクラン様とのお子さまを想像しました?」

「っ!!?///」
ファティマは耳まで一気に真っ赤になる。

「わ〜、図星なんですね♪」

「あ、あの……ただ、なんとなく……!今の皆を見てたら……つい……」

「“つい”で未来の想像はしませんよ〜?」

「ち、違うの!私はまだ人妻だし、そんなこと……!」

「でも、ファティマ様は今自由ですよ。
 デクラン様も、あなたを大切に思っています。」

ファティマは視線をデクランに向ける。
ローワンの“必殺とびかかり攻撃”を
軽々受け止めて笑っている姿。

(……もし私が、彼の隣に立つ未来があったなら。)

マリナは優しい声で続ける。
「ファティマ様が幸せになる道を選んでいいんですよ。」

「……マリナ……」

「それにね、私だってカーティスのこと大好きですから♪
 彼との未来を想像しちゃいます!恋をしていたら、普通ですよ」

「きっとあなたたちなら素敵なカップルになれるわ」

気づけば、
二人は顔を寄せ合いながら
小声で盛り上がっていた。