転生聖女〜現代日本に転生したら、勇者と魔王も同じクラスだったのでクラス替えお願いします

 高校生活二日目。

 自分の席にカバンを置いて、こっそり息を吸う。


「お、おはよう」

「おはよ。えっと……聖さん」


 前の席の女の子がニコッと挨拶を返してくれた。

 やった!


「うん! 乃々木(ののき)さん、だよね。よろしく」


 嬉しい。勇者パーティー以外で初めて友達ができた!

 や、この体の友達はいるみたいだけど、同じ高校に行ってる友達はいない。

 少しして私の左の席にも女の子が来て、名方(なかた)さんというその子と三人で喋る。


 ホームルーム直前に、左隣に真野リオンがやってきた。

 私を見つけると、長い前髪の向こうで、目が細くなる。


「おはよ、……聖サン」

「お、おはよう。なんか違和感あるなあ」

「じゃあエミリ」

「それはそれで、ちょっと、ご遠慮くださいっていうかあ」

「聖さんと真野くんって知り合い? 昨日一緒に帰ってたよね」


 乃々木さんさんが首をかしげる。


「んー、うん。知り合いって言うか、幼馴染みみたいな、感じかな」

「マジかよ、俺も入れろよ」

「うわ、びっくりした」


 いきなり割って入ってきたのは宇佐ルイだ。

 乃々木さんと名方さんが目をキラッと光らせる。

 宇佐ルイは黙っていれば、スポーツ系さわやかイケメンに見えないことも無い。

 黙っていれば。


「聖さん、真野くんだけじゃなくて宇佐くんとも幼馴染みなんだ?」

「……うん」

「どっちか付き合ってる?」


 すっごい笑顔の名方さんが覗き込んでくる。

 女子高生、恋バナ好きすぎるでしょ!


「どっちもない」

「もったいなくない?」

「昔から延々と振り回されてるから、もう関わりたくないんだよ」

「冷たいな、エミリ」

「そうだよ、こんなにエミリのこと愛してるのに」

「ノーセンキュー!」


 そう叫んだところで先生が来た。

 いや、意味分かんない。

 死に際に言っていた、妻にするだのなんだのって、本気だったのか?