放課後、リオンとルイ、それからケントと私の四人で教室で勉強していたら、怒鳴り声が聞こえた。
「ふざけんなよ!」
「うるせえ!」
ルイとケントが野次馬に行った。
廊下からは激しい物音がして、すぐに足音や怒鳴り声がして、やがて静かになった。
「やべーな」
ケントが肩をすくめて戻ってきた。
「なんか二年と三年が喧嘩してたんだけどさあ、全員目が血走っててこえーわ」
「こっちの人間って荒っぽいんだなあ」
呆れた顔で座り直すルイに、リリアママとの会話を思い出した。
「どうかなあ」
少し前にママとした、「喧嘩ばかりが普通なら、ニュースにはならないのでは?」という話を三人にもした。
「それはそうだな。それに、小学校中学校で、あのように暴れる学生などいなかったように思う」
「確かになあ。そりゃ、ちょっとした喧嘩くらいはあっても、あんな取っ組み合いはねえよなあ」
「さっきの喧嘩の理由もくだらなかったしな。目があったとかその程度」
「大学でもそうよ」
突然教室の扉が開いた。
「淫乱教師じゃん」
「誰が淫乱か! 何もしてないでしょ」
舌打ちする皐月先生に、ケントが立ち上がって微笑んだ。
「してくれていいですよ?」
「しないわよ! 淫行で捕まるでしょうが」
「いろはさん、あと二年、俺が高校を卒業するまで待っててください」
「待ちません! なに? 勇者パーティはバカばっかなの?」
「否定できねえな」
「ああ、否定できない」
こんなときばっかり、ルイとリオンは顔を見合わせて頷いていた。
いやいや、ルイは否定して?
「皐月先生、何か用事だろうか?」
「見回りに通りがかっただけです。あと一時間で最終下校時刻だから、それまでに帰ってね」
「わかった。それと、先ほど言っていたことだが、『大学でも』とは?」
リオンの質問に皐月先生は渋い顔になって腕を組んだ。
胸を強調するな。ケントとルイもデレデレするなし!
「そのままよ。休み時間の度に、目があっただの、腕がぶつかっただので喧嘩が起きているの。人間ってこんなに怒りっぽい生き物だったかしら」
「そんなことないはずだけどなあ」
その後、少し話して皐月先生は見回りに戻って行った。
私たちも適当に切り上げて教室を出た。ルイとケントは部活に向かった。
校舎を出たら生温かい風が吹いていて、空にはどんよりとした雲が渦巻いていた。
……早めに帰ろう。
「ふざけんなよ!」
「うるせえ!」
ルイとケントが野次馬に行った。
廊下からは激しい物音がして、すぐに足音や怒鳴り声がして、やがて静かになった。
「やべーな」
ケントが肩をすくめて戻ってきた。
「なんか二年と三年が喧嘩してたんだけどさあ、全員目が血走っててこえーわ」
「こっちの人間って荒っぽいんだなあ」
呆れた顔で座り直すルイに、リリアママとの会話を思い出した。
「どうかなあ」
少し前にママとした、「喧嘩ばかりが普通なら、ニュースにはならないのでは?」という話を三人にもした。
「それはそうだな。それに、小学校中学校で、あのように暴れる学生などいなかったように思う」
「確かになあ。そりゃ、ちょっとした喧嘩くらいはあっても、あんな取っ組み合いはねえよなあ」
「さっきの喧嘩の理由もくだらなかったしな。目があったとかその程度」
「大学でもそうよ」
突然教室の扉が開いた。
「淫乱教師じゃん」
「誰が淫乱か! 何もしてないでしょ」
舌打ちする皐月先生に、ケントが立ち上がって微笑んだ。
「してくれていいですよ?」
「しないわよ! 淫行で捕まるでしょうが」
「いろはさん、あと二年、俺が高校を卒業するまで待っててください」
「待ちません! なに? 勇者パーティはバカばっかなの?」
「否定できねえな」
「ああ、否定できない」
こんなときばっかり、ルイとリオンは顔を見合わせて頷いていた。
いやいや、ルイは否定して?
「皐月先生、何か用事だろうか?」
「見回りに通りがかっただけです。あと一時間で最終下校時刻だから、それまでに帰ってね」
「わかった。それと、先ほど言っていたことだが、『大学でも』とは?」
リオンの質問に皐月先生は渋い顔になって腕を組んだ。
胸を強調するな。ケントとルイもデレデレするなし!
「そのままよ。休み時間の度に、目があっただの、腕がぶつかっただので喧嘩が起きているの。人間ってこんなに怒りっぽい生き物だったかしら」
「そんなことないはずだけどなあ」
その後、少し話して皐月先生は見回りに戻って行った。
私たちも適当に切り上げて教室を出た。ルイとケントは部活に向かった。
校舎を出たら生温かい風が吹いていて、空にはどんよりとした雲が渦巻いていた。
……早めに帰ろう。



