アーゼンハイト帝国の旗が静かに降ろされ、
長く続いた圧政はついに終わりを迎えた。
街には歓声が満ち、
レジスタンスは酒を掲げ、
皆が勝利の余韻に酔いしれている。
だが、
その光景を少し離れた丘から見下ろしながら、
エリシアは静かに風に髪を揺らしていた。
――私はこれから、どこへ向かえばいいのだろう。
千年前に滅んだ国、古代ルーヴェル王国。
その王家の血を引く“最後の姫”である自分。
だが、今の時代に王国を復活させるなんて、
あまりにも現実離れしている。
戦いが終わった今、
エリシアは初めて未来の重さに気づき、
胸を締めつけられるような
不安に沈んでいた。
そんな時だった。
足音もなくそっと背後から近づき、
セドリクスが優しい声を落とす。
「どうしてそんな悲しそうな顔をしているんだ?」
振り返ったエリシアの瞳に、
セドリクスは柔らかい微笑を向けた。
戦場では鋼のように強く、
誰よりも頼れる彼が、
今はただの一人の男性としてそこに立っている。
エリシアは少し迷いながらも、
胸の内を打ち明ける。
「……私、これからどうすればいいのかわからないの。
私が“王女”だなんて、今の世界では意味がない。
皆の未来を背負う資格が、本当にあるのかしら……」
弱く揺らぐその声を遮ったのは、
そっと差し出されたセドリクスの手。
「お前が進む道は、お前が決めていいんだ。
千年前の国を復活させる必要も、王座に座る必要もない。ただお前が望む場所こそが、私の仕えるべき場所だ。」
その言葉に、エリシアの胸が熱くなる。
しかし同時にどうしようもない不安が押し寄せる。
長く続いた圧政はついに終わりを迎えた。
街には歓声が満ち、
レジスタンスは酒を掲げ、
皆が勝利の余韻に酔いしれている。
だが、
その光景を少し離れた丘から見下ろしながら、
エリシアは静かに風に髪を揺らしていた。
――私はこれから、どこへ向かえばいいのだろう。
千年前に滅んだ国、古代ルーヴェル王国。
その王家の血を引く“最後の姫”である自分。
だが、今の時代に王国を復活させるなんて、
あまりにも現実離れしている。
戦いが終わった今、
エリシアは初めて未来の重さに気づき、
胸を締めつけられるような
不安に沈んでいた。
そんな時だった。
足音もなくそっと背後から近づき、
セドリクスが優しい声を落とす。
「どうしてそんな悲しそうな顔をしているんだ?」
振り返ったエリシアの瞳に、
セドリクスは柔らかい微笑を向けた。
戦場では鋼のように強く、
誰よりも頼れる彼が、
今はただの一人の男性としてそこに立っている。
エリシアは少し迷いながらも、
胸の内を打ち明ける。
「……私、これからどうすればいいのかわからないの。
私が“王女”だなんて、今の世界では意味がない。
皆の未来を背負う資格が、本当にあるのかしら……」
弱く揺らぐその声を遮ったのは、
そっと差し出されたセドリクスの手。
「お前が進む道は、お前が決めていいんだ。
千年前の国を復活させる必要も、王座に座る必要もない。ただお前が望む場所こそが、私の仕えるべき場所だ。」
その言葉に、エリシアの胸が熱くなる。
しかし同時にどうしようもない不安が押し寄せる。



