蒼銀の王女と誓約の騎士〜生贄として連れてこられた神殿で、千年の眠りから覚めた騎士と出逢いました〜

「やめなさい!!」

星光を纏った影が戦場に飛び込む。

エリシアだった。
セドリクスの制止を振り切り、
彼の腕を強引にすり抜けて。

「エリシア、危険だ!」
後ろからセドリクスの叫びが聞こえる。

だがエリシアはその叫びには耳を貸さず、
ライオネルの元へ膝をつき、
震える手で抱き起こした。

「ライオネル……お願い、死なないで……!」

ライオネルは穏やかに微笑む。
その目は、エリシアの変化を確かに見ていた。

「姫……いえ、エルフリーデ様の後継者……
どうか……立派な女王に……なられますよう……」

「やだ、やだよ……っ!」

「セドリクス……姫を……頼む……」

セドリクスは拳を握り締めた。
瞳が燃えるような怒りで紅く染まる。

「必ず……守る。俺が……何があっても」

ライオネルの手が力を失い、
静かに落ちた。