蒼銀の王女と誓約の騎士〜生贄として連れてこられた神殿で、千年の眠りから覚めた騎士と出逢いました〜

光が収まると、
エリシアは膝をつき、
肩で息をしていた。

「エリシア!」

セドリクスが駆け寄り、
迷いなく抱き留める。

胸に抱きしめられ、
エリシアは顔を赤くした。

「ご、ごめん……ちょっと、力が抜けて……」

「謝ることではありません。
姫は……どれほど美しく、どれほど尊い存在か……」

囁く声が甘くて、
エリシアは心臓が跳ねるのを
どうしても抑えられなかった。

「セドリクス……なんか、あなた、今日……変よ……」

「……姫のせいです。」

「えっ?」

「姫が……あまりにも綺麗で。千年前にも……今にも。
どうすれば、心を鎮められるというのです……?」

エリシアの顔が一気に真っ赤になる。

——まさかの直球。

セドリクス自身も、
言ってしまったことに気づいて
耳まで赤い。

神聖なる儀式にはそぐわない
甘い空気が流れていた。