蒼銀の王女と誓約の騎士〜生贄として連れてこられた神殿で、千年の眠りから覚めた騎士と出逢いました〜

ライオネルはエリシアを優しげに見上げる。

「姫。どうかご命令を。我らは再び、ヴァルクリオンのために剣を振るいましょう」

セドリクスはエリシアの前に一歩進み、
まるで「渡さない」と言うように
盾のように立ちはだかった。

「姫はまず休むべきだ。
 ここまでの旅で疲れたはずだ」

「それは私が判断する。――姫」

再び二人の視線がぶつかる。

セドリクスの胸の奥では、
抑えきれない独占欲が燃え上がり、

ライオネルの瞳には、
「姫のためならセドリクスごとき敵ではない」
という静かな自信が宿っていた。