アルシオン共和国の援助もあって、
新・ルーヴェル王国は
みるみるうちに王国の体をなしていった。
とうとう戴冠式を翌日に控え、
ルーヴェル城は昼も夜も光に包まれていた。
だが深夜、星々の光が降る中庭にだけは、
静けさがあった。
エリシアは月明かりの下でそっと待つ。
大ぶりの星花が白く輝くその庭は、
古代王家の恋人たちが密会した場所でもあった。
やがて足音。
振り返った瞬間、胸に波が走る。
「待たせてすまない、エリシア。」
現代の服を着こなし、
その身に千年の誓いを宿した男
──セドリクス改め、セドリック。
その顔を見た途端、
抑えていた想いがあふれそうになる。
日中は会議、書類、式典の準備に追われて、
ろくに話すことも触れ合うこともできなかった。
だから今が、
エリシアにとって唯一の“恋人の時間”。
そっとセドリックに近づき、
胸に顔を預ける。
「……会いたかった。」
セドリックは驚きつつも、
柔らかく抱きしめ返す。
「無理をしていると聞いた。
明日が重荷になっているなら、俺は――」
「そのことなの。」
エリシアはゆっくりと身体を離した。
星明かりに照らされた瞳は、
不安に揺れている。
新・ルーヴェル王国は
みるみるうちに王国の体をなしていった。
とうとう戴冠式を翌日に控え、
ルーヴェル城は昼も夜も光に包まれていた。
だが深夜、星々の光が降る中庭にだけは、
静けさがあった。
エリシアは月明かりの下でそっと待つ。
大ぶりの星花が白く輝くその庭は、
古代王家の恋人たちが密会した場所でもあった。
やがて足音。
振り返った瞬間、胸に波が走る。
「待たせてすまない、エリシア。」
現代の服を着こなし、
その身に千年の誓いを宿した男
──セドリクス改め、セドリック。
その顔を見た途端、
抑えていた想いがあふれそうになる。
日中は会議、書類、式典の準備に追われて、
ろくに話すことも触れ合うこともできなかった。
だから今が、
エリシアにとって唯一の“恋人の時間”。
そっとセドリックに近づき、
胸に顔を預ける。
「……会いたかった。」
セドリックは驚きつつも、
柔らかく抱きしめ返す。
「無理をしていると聞いた。
明日が重荷になっているなら、俺は――」
「そのことなの。」
エリシアはゆっくりと身体を離した。
星明かりに照らされた瞳は、
不安に揺れている。



