蒼銀の王女と誓約の騎士〜生贄として連れてこられた神殿で、千年の眠りから覚めた騎士と出逢いました〜

彼はエリシアの頬をそっと両手で包む。
涙に濡れた瞳が揺れ、
彼を信じたいと訴えている。

「エリシア。私も……お前を愛している。
千年前に叶わなかった想いを、今度こそお前と共に未来で叶えたい。お前のいない世界など、私にはもう考えられない。」

夜風がそよぎ、
二人の距離がゆっくりと……縮まる。

エリシアの涙を親指で拭い、
彼は囁いた。

「泣かないで……私の姫。」

次の瞬間――
セドリクスの唇が、
そっとエリシアの唇に触れた。

優しく、深く、
千年前の未練と、
今この瞬間の愛が重なるようなキス。

エリシアの身体が震え、
次第に彼に委ねていく。
二人は静かに、
永い永い時の隙間を埋めるように、
唇を重ね続けた。

離れた後、
セドリクスは彼女の額にそっと口づける。

「これからは、お前の隣で生きていく。
お前を守るためではなく――お前と共に生きるために。」

涙に笑みを浮かべながらエリシアは頷いた。

「……ずっと一緒にいて。セドリクス。」

「あぁ。お前が望む限り何度でも誓おう。
――私は、お前を決して置いていかない。」

星灯りの下、
二人はようやく“恋人”として結ばれた。